不動産投資で儲かる人・損する人の違いとは?


「不動産投資は儲からない」「不動産投資は危険」といった話を耳にしたことがあるかもしれません。しかし実際には、不動産投資で収益を得ている人が少なくありません。今回は、不動産投資で成功するためのポイントを徹底解説します。
不動産投資の収益は
2種類ある
不動産投資では、どのように儲けるというメージがあるでしょうか? 大きく分けて「キャピタルゲイン」と「インカムゲイン」の2種類があります。
キャピタルゲイン
キャピタルゲイン(Capital Gain)とは、資産の売却によって得られる利益のことです。不動産投資の場合、購入価格と売却価格の差額がキャピタルゲインです。たとえば、3,000万円で買った物件が5,000万円で売れれば、差額の2,000万円のキャピタルゲインを得られます。安く買って高く売れば、大きな儲けを得られます。
インカムゲイン
インカムゲイン(Income Gain)とは、資産を保有していることで得られる利益のことを指します。不動産投資の場合は家賃収入のことです。
なぜ、不動産投資は
儲からないといわれるのか?
「不動産投資は儲からない」といわれることがあります。それには主に次の2つの理由があります。
1.短期間では大きな収益は
見込めない
キャピタルゲインにしろ、インカムゲインにしろ、不動産投資の場合は長期的な視点が欠かせません。
キャピタルゲインを考えてみましょう。たとえば、株価は刻一刻と変動します。1日で大きく変動することも珍しくありません。これに対して、不動産は毎日価格が大きく上下するものではありません。短期での大きなキャピタルゲインは見込めないのです。
インカムゲインを狙うにしても、ローンの返済や税金、ランニングコストなどのウエイトが大きいため、すぐに大きな収益を生み出すのは困難。10年、20年とコツコツ家賃収入を得て大きなインカムゲインになるのです。
2.リスクが多い
不動産投資には多くのリスクがあることも、利益を出すことの難しさにつながっています。具体的には、以下のようなリスクがあります。
空室リスク
賃貸物件は常に満室とは限りません。空室率は全国平均で20%程度とされています。入居者がいなければ、家賃収入を得られません。
家賃下落リスク
建物が古くなるほど家賃が下落傾向になります。周りに新しい競合物件が増えれば、入居者を確保するために家賃を下げざるをえません。
家賃滞納リスク
入居者の中には家賃を滞納する人がいます。
修繕リスク
建物が古くなると、痛みが出てくるため、補修・修繕が必要になります。これが意外と大きな支出になります。
災害リスク
地震や水害といった自然災害によって建物が大きく破損することがあります。大規模修繕の費用が発生したり、場合によっては賃貸物件として貸し出しできない状況になる可能性もあります。
金利上昇リスク
金融機関から借りているローンの返済が、金利上昇により高額になることがあります。
物件価格下落リスク
キャピタルゲイン目的の場合、物件価格が下がると売却益を得られなくなる可能性があります。
詐欺リスク
「空室だらけの物件を満室に装って販売する」「ローン審査でウソを記入させる」「婚活アプリを使ったデート商法で買わせる」など、不動産投資界隈には悪徳業者が紛れ込んでいます。
上記のリスク対策を怠ってしまうと、不動産投資に失敗してしまいかねません。
不動産投資の成功のための
ポイント
不動産投資に成功した人は、以下の共通点があります。
不動産投資の勉強をする
不動産や投資の知識なしに儲けることができるほど、不動産投資は甘くはありません。不動産投資で儲かっている人は、例外なく不動産や投資について勉強しています。
もちろん、物件選びやローン、管理などについて、不動産会社から専門的なアドバイスを受けられるでしょう。しかし、最終的に判断するのは自分自身です。
不動産投資の仕組みから建物、税金、賃貸管理まで、幅広い知識を身につけなければ的確な投資判断はできません。
良い物件は
即決できるようになる
不動産の世界では、本当にいい物件はすぐに売れてしまいます。市場に残り続けることはありません。それどころか、市場に出る前に買い手が付くケースすらあるのです。
良い物件が出てきたら、即決で買えるくらいになっていないと不動産投資では成功しません。
購入前に細かく
シミュレーションを行う
物件購入を検討する際、詳細な収支のシミュレーションを行っているかどうかが成否の分かれ目です。
不動産広告に記載されている「表面利回り」では収益性を正確に判断できないため、不動産購入時や不動産運営時にかかる諸費用や手数料を加味した「実質利回り」でシミュレーションをしましょう。
ただ、経費を正確に算出するのは簡単ではありません。購入前時点でわかる範囲内で経費を積み上げていけば、実態に近い収益性を判断できます。立地などによりますが、安定した収益を確保するためには、実質利回り3~5%が目安です。
さらに、出口戦略もシミュレーションすれば万全です。というのも、家賃収入による利益が出ていても、最終的に売却するとき、トータルでマイナスになる可能性があるからです。
具体的には、将来にわたった収支をシミュレーションした収支計画書を作成します。家賃や礼金などの収入から、ローン返済額や税金、賃貸管理手数料、修繕費などの支出を差し引いて、収支の累計を算出します。税制上、損をしない売却タイミングなどもシミュレーションしておきましょう。
まとめ
不動産投資は儲からないといわれることがありますが、実際に儲けている投資家がたくさんいます。失敗するケースの多くは知識と準備が不足していることが原因だと考えられます。
まずは、不動産投資の基本的な知識を身につけるのが大切。そのうえで、信頼できる不動産会社を見つけましょう。自分の知識にプロのアドバイスを加えれば、鬼に金棒です。
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