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不動産投資と株式投資、どちらがおすすめ?

2025.03.04 Thu

昨今、多種多様な投資商品が市場に出回るようになりました。そのなかでも昔から知られているのが不動産と株式でしょう。投資を検討する際、この2つのどちらにしようか悩む人は多いのではないでしょうか。そこで不動産投資と株式投資のメリット・デメリットなどを解説します。

目次

不動産投資と株式投資の仕組み

不動産投資とはアパート、マンション、一戸建てなどを購入し、賃貸することで利益を得る投資方法です。不動産投資によって得られる利益は、「インカムゲイン」と「キャピタルゲイン」があります。インカムゲインとは、継続的に得られる家賃収入のことです。キャピタルゲインとは、物件を売却することで得られる利益です。不動産投資の場合20年、30年と長期間に渡ってインカムゲインを得ることができます。

一方で株式投資とは、会社が発行する株式を購入することで利益を得る方法です。株式投資で得られる利益には、「売却益(キャピタルゲイン)」、「配当金(インカムゲイン)」、「株主優待」があります。「売却益」とは、保有している株式を売却することで得られる利益です。「配当金」とは、株式会社が利益を出すことによって株主に還元する現金配当です。「株主優待」とは、自社製品やサービスなど株式会社から株主への贈り物のようなものです。株式の売買は、証券取引所でスピーディーに行えます。そのため、1日で売買して利益を得るデイトレードも可能です。

不動産投資と株式投資のおもな違い

不動産投資と株式投資のおもな違いには下記のようなことがあります。

利益が確定するまでの期間

不動産投資も株式投資もキャピタルゲインを狙うことが可能です。しかし現在の不動産はバブル期と違い、価値が急激に上がることはほとんどありません。そのため、一般的にはインカムゲインを目的としています。この場合、利益が確定するのは物件を売却する数年から数十年後になります。一方で株式投資は、デイトレードが可能なほど価格変動があります。ですから最短1日で利益を確定させることができます。

レバレッジ効果の有無

不動産投資の資金は、金融機関から調達するのが一般的です。物件価格の1割程度の頭金を用意して、残りは銀行などから借りるのです。これを10倍のレバレッジ効果といいます。一方で株式投資の資金は、金融機関から借りることができません。したがって、レバレッジ効果は利用できないといえます。ただし、証券会社からお金を借りて行う信用取引という方法があります。けれども、多くは3倍程度のレバレッジですし、かなりリスクが高い取引になるので初心者にはおすすめできません。物件評価が高い物件の場合は頭金なしで金融機関から借りられる場合があります。これは、手元の資金を減らさずに投資ができるメリットがある一方、大規模なアパート投資などと比べると利回りが低くなる場合があります。

流動性の高さ

不動産を売却しようとすると、買い手を見つけるまである程度の日数を要します。場合によっては数カ月から1年ということもあり得るでしょう。また、買い手が見つかってからも登記の移転などの手間がかかります。これと比べて株式の売却は簡単です。最近はネット取引が主流なので、自宅にいたまま数分で終わらせることもできます。

不動産投資と株式投資のメリット・デメリット

不動産投資のメリット

レバレッジ効果を利用できる

上記のように不動産投資は、金融機関からの融資によってレバレッジ効果を利用できます。しかもローンの返済は毎月入ってくる家賃収入のなかから行えるので、自分の懐は痛みません。

手放しでも運用できる

株式投資で利益を出し続けるには、専門知識と毎日欠かさぬ情報収集が必要不可欠になります。不動産投資の場合は、これらがなくても信頼できる管理会社をパートナーとすればある程度の利益は確保できるはずです。つまり手放しでも運用できるのです。

節税対策になる

不動産投資は、同一年度内で発生した利益と損失を合算する損益通算が可能です。たとえばサラリーマンの場合、不動産投資で出した赤字を給与所得から差し引くことができるのです。また、物件の購入費は1度に計上することなく、複数年に分けて行う減価償却が可能です。これらによって所得税などを節税することができます。

不動産投資のデメリット

空室リスクがある

不動産は入居者がいなければ家賃収入を得ることができません。そのため、空室を出さないことが不動産投資最大のハードルといえるでしょう。

災害リスクがある

地震や台風など日本は頻繁に災害に見舞われます。災害で建物が倒壊すれば、それ以降、家賃収入を得ることができなくなってしまいます。

メンテナンス費用がかかる

入居者が退去すれば原状回復、アパートであれば十数年ごとの外壁の塗り直しなど賃貸物件は定期的に大きなメンテナンス費用がかかります。それを見越して事業計画を立てなければなりません。

株式投資のメリット

少額からはじめられる

多くの株式は100株単位で売買されます。そして、誰もが知る有名企業の株式でも数万円程度で購入できます。たとえばソフトバンクであれば1株190円程度なので約2万円あれば購入可能です(2025年1月現在)。

リスク分散がしやすい

少額であれば、一度に複数の企業の株式を購入することができます。これはリスクの分散につながります。

流動性が高い

上記のように株式は、ネット上でも手軽に売買できる非常に流動性の高い投資商品といえます。

株式投資のデメリット

元本を失うリスクがある

株価は常に上下しています。これも大きなリスクといえるでしょう。さらに株式を保有する企業が倒産してしまえば元本を失うことになります。

専門知識や情報収集が必要になる

株式投資をするなら指標の意味などの専門知識はもちろん、毎日変化する市場に対して情報収集を行うことも必要です。時間的に余裕がなければ難しいでしょう。

不動産投資に向いている人・株式投資に向いている人

不動産投資に向いている人

長期的に安定した収入を求める人

不動産投資であれば数十年単位で安定した収入を期待できます。

節税が必要な人

所得が多くて節税を考えている人などにとって、不動産投資は節税対策になります。

公務員や大手企業に勤めている人

これらの人は金融機関の融資審査が通りやすいので、不動産投資のハードルも低くなります。

株式投資に向いている人

勉強や市場分析が苦にならない人

株式投資は、知識が増えれば増えるほど勝率が上がる傾向があります。

初期費用を抑えたい人

不動産投資の初期費用は、少なくても数百万円単位になります。一方で株式投資なら数万円でもはじめられます。

流動性の高い資産を保有したい人

思い立ったときすぐに現金化したい、そういった人は不動産投資よりも株式投資の方が向いているでしょう。

まとめ

以上のように、不動産投資も株式投資も一長一短です。将来のライフプランを見据え、どちらが自分に向いているのかよく検討しましょう。リスク分散という意味で両方やるという方法もあります。

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