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AI(人工知能)を活用した投資とは?その種類と注意点などを解説

2025.05.12 Thu

「ChatGPT」に「DeepSeek」――。昨今は、話題を耳にしない日がないほど私たちの生活に浸透してきたAI。それは投資分野も同様です。最近は、AI技術を活用した投資サービスが数多く登場しているのです。AI投資は、今までの投資に対する概念を根本的に変化させるかもしれません。

目次

AI(人工知能)投資とは

AI(人工知能)とは「Artificial Intelligence」の略で、人間の言葉の理解や認識、推論などの知的行動をコンピュータに行わせる技術です。AI投資は、その技術によってビッグデータを分析し、投資戦略を生成、管理する投資方法です。

「AI投資のおもな種類」

AI投資には下記のように複数の種類があります。

AI投資信託

AIがファンドマネージャーとなって銘柄を選定し、投資家から預かった資金を運用する投資信託です。従来のように人間のファンドマネージャーの経験や判断力に左右されることなく、過去の膨大なデータを基に運用が行われます。

ロボアドバイザー

AIが株式、投資信託、外貨預金などさまざまな金融商品を対象として自動的に投資を行います。利用者のニーズに合わせて的確なポートフォリオ(金融資産の組み合わせ)も提案してくれます。

AIを活用したFX取引

FXとは、さまざまな国の通貨を売買するときに生じる差額によって利益を得る投資方法です。最近は、AI技術を活用して相場に追従して自動的に取引を行うサービスなどがあります。

AI投資のメリット・デメリット

「メリット」

手間がかからない

どのような投資対象でも、利益を出し続けるには、それなりの知識、経験、時間が必要です。知識については、市場が常に変動しているので情報収集はかかせません。また、今後の値動きを予測するには、経験も不可欠です。そしてなにより時間がなければ定期的に値動きをチェックすることはできないでしょう。AI投資は、これらを自動で行うので手間がかかりません。

初心者でもはじめやすい

投資対象となる金融商品の種類は膨大にあります。初心者がそれらを調べ、選定するのは至難の業でしょう。AI投資は、投資家のニーズに合った投資先を選定・提案してくれるので初心者でもはじめやすいといえます。

客観的な投資判断で運用できる

「あの銘柄は知り合いがいいと言っていた」「売るのはもう少し先がいい気がする」といったように、人間の判断はどうしても主観が入ってしまいます。一方でAI投資ならば、過去のデータやあらかじめ決めた設定に基づいて客観的に判断し、運用を行うことができます。

膨大なデータに基づいて運用できる

人間が知り得る投資データには限界があります。また、重要な情報を忘れることもあるでしょう。しかしながらAI投資では、人間の記憶力では到底追いつけない投資データを把握し、それに基づいて運用を行います。もちろん重要なデータを忘れることもありません。もし判断を誤ったとしても、それを学習して予測の精度を高めていきます。

「デメリット」

自分にノウハウが蓄積しない

AI投資の評価をするのは利用する投資家です。しかし、AIに任せっぱなしでは、いつまで経っても投資のノウハウが蓄積せず、AI投資の評価もできなくなってしまいます。また、経験によって投資の知識を学びたいという人にとっては、AI投資は不向きといえるでしょう。

短期間で大きな利益を得るのは難しい

AI投資は、過去のデータに基づいて運用を行います。そのため、突発的な価格変動を予測するのは苦手といえます。したがって、AI投資は資産の運用に向いており、短期間で大きな利益を得るのは難しいでしょう。

手数料が割高

AI投資は、手間がかからない一方で手数料が割高な傾向があります。利用する際は、手間とコストのバランスを見極める必要があります。

AI投資をはじめる方法

AI投資のサービスは、証券会社やそのグループ会社などが提供しています。「AI投資」といったワードで検索すれば数多く見つかるはずです。ただし、口座を開設する前に下記のことを確認しておきましょう。

投資タイプを決める

AI投資は、おもに「AIが投資提案から資産運用まで自動で行うタイプ」と「AIが提案を行うものの最終的な投資判断は自分で行うタイプ」の2種類があります。まずはどちらにするか決めましょう。

投資目標を明確にする

「いつごろまでにどれくらいお金を増やしたいのか」「どれくらいのリスクなら許容できるのか」など投資の目標を決めましょう。それによって選択する商品が変わってきます。

サービスの内容を比較する

気になる商品の運用実績などサービス内容を比較します。ある程度時間をかけて比較することで、それぞれのメリット・デメリットが明確になってくるはずです。

最低投資額と手数料を比較する

目安は最低投資額であれば1万円から10万円、手数料であれば運用資産額の0.5%から1%といったところです。サービス内容も考慮して自分にとって最適なものを選びましょう。

AI投資に向いている人

普段忙しい人

多くの人にとって、AI投資の最大の魅力は手間がかからないことでしょう。特に普段忙しい人には最適な投資方法の一つです。

長期的に運用したい人

AI投資は、1週間、1ヶ月といった短期で利益を得るには不向きです。数年単位でじっくり資産を増やしたいという人にお勧めします。

投資初心者

AI投資を行うのに深い金融知識は必要ありません。また、数多くの金融商品から最適なものを選ぶ手間も不要です。そのため、投資をこれから始める人には適しているといえるでしょう。

まとめ

投資はどのような商品であっても「深い知識がある者が勝つ」「時間がなければやるべきではない」というのが通説でした。ところがAI投資の登場によって、この考えは180度ひっくり返るかもしれません。とはいえ、前述のようにそれぞれのAI投資を評価するうえでも、投資の知識があるに越したことはないでしょう。まずは投資の入口として、AI投資をはじめてみてはいかがでしょうか。

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