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サラリーマンでもできる!
「合同会社」で節税と信用を両立する方法

2025.11.28 Fri

副業解禁や不動産投資の広がりを背景に、「自分名義の法人」を立ち上げるサラリーマンが増えています。
なかでも注目されているのが「合同会社(LLC)」。株式会社よりも設立が簡単で、節税効果が高いと評判です。
しかし、“法人化すれば節税できる”という単純な話ではありません。設立の目的や事業規模を間違えると、思わぬコストやリスクも発生します。
この記事では、合同会社の仕組みと節税メリット、落とし穴、そして設立手順までをわかりやすく解説します。

目次

なぜいま“合同会社”が人気なのか?――サラリーマン法人化ブームの背景

副業解禁と不動産投資ブームが追い風

企業の副業解禁や働き方改革を背景に、サラリーマンが「自分で稼ぐ力」を身につける動きが加速しています。
本業以外にコンサルティングや営業代行、ウェブ制作などを行う人、あるいは不動産投資を通じて家賃収入を得る人も増えました。

特にサラリーマンは融資面で信用力が高く、金融機関からのローンを受けやすいという強みがあります。
ただし、副業や投資で利益が出れば、その分所得税が上がり、税負担が重くなるのが現実。
「節税」と「信用」を両立させる手段として、法人化――とくに“低コストで始められる合同会社”が注目されているのです。

この背景については、下記の記事でも詳しく解説しています。

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「合同会社」は“事業の器”になる!

合同会社は、株式会社と比べて設立費用が安く、定款認証も不要。役員の任期もないため、維持コストを抑えられます。
設立すると、個人の所得とは切り離された法人として扱われ、税務上も独立した存在になります。
つまり「給与所得」ではなく「事業所得」として扱うことができ、節税効果が見込めるのです。
さらに、法人名義で契約・融資を行えるため、ビジネス上の信用力もアップします。

副業からのステップアップを検討している方は、こちらの記事も参考になります。

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個人よりお得? 合同会社で節税できる3つの理由!

① 所得税より低い法人税率を活用!

日本の所得税は累進課税で、所得が増えるほど税率も上がります。
年収900万円を超えると所得税は33%、住民税を合わせると実効税率は43%前後に達します。
一方、合同会社の法人税率は年800万円以下の部分で約15%、法人住民税などを加えても20%台前半。
その差は歴然です。

たとえば、給与所得600万円・不動産所得400万円のサラリーマンの場合、個人のままでは約43%課税。
しかし、合同会社を設立して不動産所得を法人に移すと、課税率は約15%に軽減できます。
この差は年間で数十万円から百万円単位の節税になるケースも。

このような「不動産×税金」テーマについては、下記の記事もあわせてご覧ください。

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② 経費として認められる範囲が広い!

合同会社では、個人よりも柔軟に経費を計上できます。
事業で使用するパソコン・通信費・打ち合わせの飲食費のほか、自宅の一部をオフィスにしていれば家賃や光熱費の按分も可能です。
また、法人名義で生命保険に加入すれば、契約内容によっては全額または大部分を経費として処理できます。
将来の役員退職金も経費に計上できるため、長期的に見ても税負担の圧縮効果が期待できます。

③ 家族への報酬分散で“世帯単位”の節税が可能!

合同会社では、家族を役員・従業員として雇い、報酬を支払うことができます。
所得を複数人に分散させることで、累進課税の影響を抑え、世帯全体の納税額を最小限にできます。
たとえば、本人が1,000万円の所得を1人で得るよりも、家族に役員報酬を分配したほうが、トータルの税率を下げられるケースもあります。

設立前に知っておきたい! 合同会社の3つの落とし穴

① 節税効果が出るのは「利益500万円超」から

合同会社の設立には、登記費用・会計ソフト・税理士報酬など、初期・運営コストが発生します。
利益が少ない段階では、これらの固定費が節税額を上回る可能性があります。
一般的に、年間利益が500万円以上あれば法人化の恩恵を感じやすく、それ以下の規模では青色申告による控除(最大65万円)を活用するほうが得策です。

副業規模の節税方法については、下記の記事もご覧ください。

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② 赤字でも発生する「法人住民税」

個人事業主は赤字なら税金がかかりませんが、合同会社は違います。
利益がなくても、法人住民税(均等割)は必ず発生し、東京23区では年7万円。
赤字でも毎年この負担が続くことを念頭に置いておく必要があります。

③ 本業にバレるリスク

合同会社は法務局で登記されるため、会社名・所在地が公開されます。
インターネット上で誰でも確認できるため、会社の住所を自宅にすると副業が発覚するリスクも。
レンタルオフィスやバーチャルオフィスを利用することで、情報漏れを防ぎやすくなります。

最短1週間でできる! 合同会社の設立ステップ

ステップ①:定款を作成

まずは会社のルールとなる定款を作成します。
株式会社と違い、公証役場での認証が不要なので、コストを大きく削減できます。
事業目的は広く記載しておくと、将来の事業拡大時にも再登録の手間が省けます。

ステップ②:資本金を払い込む

合同会社は資本金1円から設立できますが、信用を得るためには100万円以上が目安。
出資金を自分の個人口座に振り込み、通帳コピーを登記申請時に添付します。

ステップ③:法務局で設立登記

定款、資本金の証明書類、印鑑証明書などを法務局に提出します。
登録免許税は6万円。電子申請を利用すれば印紙代が不要になります。
申請後、最短で1週間ほどで法人として登記が完了します。

ステップ④:税務署・自治体へ届け出

登記完了後は、税務署・都道府県税事務所・市区町村へ「法人設立届出書」などを提出。
社会保険や労働保険の手続きも必要に応じて進めましょう。
税理士に依頼すれば、これらの手続きを一括で任せることも可能です。

まとめ――節税だけじゃない、“自分の事業を持つ”という選択

合同会社は節税のための仕組みであると同時に、“自分の事業を育てる器”でもあります。
法人を持つことで、契約や融資の幅が広がり、ビジネスの信用力も向上します。
また、事業が拡大した際には、株式会社への組織変更もスムーズです。

節税のために始めた合同会社が、やがて「資産形成」と「キャリアの自立」を支える舞台になる――。
副業時代を生きるサラリーマンにとって、いま最も現実的な“攻めと守りの戦略”といえるでしょう。

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